坂戸城

山城にも種類がありまして、

◆散歩程度
◆ハイキング
◆登山アリ

の3段階に分けることができますが、
この坂戸城は、最上級の「登山アリ」の分類。

話をさかのぼること3年前…
2017年8月。
私は、坂戸城に挑んでいました。

しかし、コンデションは最悪だった。

 

というもの、昨晩の話。
「山本五十六」記念館や、
「河合継之助」記念館に寄るべく、
長岡に宿をとったのです。

歩き疲れて入った居酒屋は、
とっても温かいお店で、
ついつい深酒をしてしまった…

大阪から来たという俳優ばりのイイ男、
地元のおじさんと3人で、
スナックにも行った。

深夜3時終了。
チーン。

 

翌朝、坂戸城に到着。
暑い夏の日であった。

真夏だというのに、
帽子も、ペットボトルもない、
非常識な装いであった。

炎天下の中、
歩き出したのだが、
ハチがブンブン飛んでいて、落ち着かない。

30分歩き続けた。
想像以上にシンドイ…

水分もないし、このまま進むべきか、
それとも、撤退すべきか、考える。

そんなとき、上から登山の格好をした若者が。

 

こ、こんにちは。

こんにちは。

まだだいぶありますか?

ありますよ。まだ半分以上あります。

え、半分以上!

 

真夏の太陽を遮るものはなく、
容赦なく体に突き刺さる。

フラフラするのは、昨晩の酒のせいか。
それとも、すでに熱中症か、
あるいは、脱水症か…

これ以上は、いけない。
これ以上は、あぶない。

ペットボトル(水分)もないため、
やむなく断念することにした。

これが、1回目の思い出です。

 

 

さぁ、2回目の今回は、
前回の反省を生かし、
坂戸城の目の前に宿を取りました。

その名も、「ホテル坂戸城」

お盆ということもあり、駐車場は一杯。
夕方6時にチェックイン。
温泉へ。

温泉はポカポカ温まって、
汗がじんわりと出て、なかなかの名湯。

窓から写真を1枚。
あれが、目指すべき坂戸城だ…

7時に、お食事処へ。
大きなテーブルに、一人分の食事の用意。

お盆の時期に、ひとりは、寂しいもの。
でも、この日は、
私と同じように、ひとりの人がいた。
なんで彼はひとりなんだろう。
こんなお盆の時期に。

でも、うれしかった。
この温泉宿に、ひとり客が他にもいたから。

食事は何をたべてもおいしくて、
ついつい、ビールが進む。

ひとりの食事も、いいものだ。
ゆっくり味わって、
ゆっくり飲む。

坂戸城という名前の、日本酒もいただいた。

この日の名古屋は39度の予想だったが、
新潟は、クーラーを切っても涼しい。
今夜は、よく眠れそうだ。

 

翌朝、7時チェックアウト。

駐車場(約20台)に到着してビックリ!
なんと満車。
かろうじて、1台分のスペースを見つけた。

見ていると、みなさん、
登山の格好をしている。

前回のことを思い出し、
ここは、山城マニアではなく、
登山愛好家が集う場所なんだと。

車の中で、おにぎりを食べます。
宿に頼んでおいたのですが、
これが、とっても大きくて、おいしくて。

駐車場の案内看板。
前回同様、赤いコースを行きます。
(城好きな方は、赤いコースがベスト)

登山家の皆さんは、
緑のコースを選ぶ人が多いようです。

それでは、スタート!

しばらく行くと、石垣を発見。
屋敷跡かな。

さぁ、どんどん進みます。
前回はこのあたりでハチに悩まされましたよ↓

幸いなことに、天候は曇り。
真夏ということを考えれば、
ベストコンデションでしょう。

 

目指すのは、あの山の上。
まだまだ遠いですね。

案内板を見ながら、
ふう。とペットボトルの水を一杯。

城阪遊歩道の看板。
「遊歩道」といった、
楽しく歩く道ではないのですが…

今から本格的な登りです。
気合を入れます。

ひたすら、登ります。
ここから頂上まで、40分くらいかな。

5合目の水路。
前回断念したのが、この辺りです。
ペットボトルも水筒もなくて、
この水を飲みたいと思うくらい、
追い詰められておりました。(本当に)

やっと、実城の案内。
上杉の城は、主郭のことを、実城というようです。

やっと、空が近くに!
もうすぐゴールですね。

あっ、あった。
あれこそ、主郭(実城)でしょう。

石垣も発見。
でも葉っぱに覆われて、見にくいですね。

眺望は最高です。
晴れていたら、大パノラマでしょう。

さぁ、くだります。
もうすでに、ヘトヘトですもの。

帰りは、緑色のコースへ。
登山者がいっぱい登ってきます。
50人以上に「こんにちは」って言った気がする。

 

 

◆まとめ◆

坂戸城でした。
登る際は、何度も息が切れて、立ち止まって休憩。
帰りは、足が痛くて痛くて、
涙がちょちょぎれそうでした。

標高が634メートルと、
山城の中でも、かなり高いほうだと思いますので、
事前の準備はしっかりとなさってください。

私は夏でしたが、
普通は、秋とか、春が良いと思います。
(冬は雪が深いと思うので)

1回目で断念した際、
「もう一生来れないかな…」と思っていましたが、
案外早く再訪できたのは、幸せでした。

2回目ではありますが、
坂戸城を攻略できて、本当に良かった。

634メートルは、達成感がありますね。